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古民家再生物語・菊鹿の家「アルモンデの暮らし」

執筆者の写真: Osamu OkamuraOsamu Okamura

更新日:2020年6月5日


2015年熊本菊鹿に移住し、この古民家に暮らしながらDIYで再生し、自然農的暮らしをされているご夫婦の古民家再生物語です。

2019/10/11,12,13

暮らしは十人十色 古民家を自分流の暮らしに進化させる。

今回は、手付かずだった、座敷、納戸廻りを暮らしに合わせての改築です。

・散在するモノを収納する場所を確保する。 ・自分の居場所をつくる。 ・使っていない部屋を有効に使えるようにする。

・座敷を畳から板張りにする。

・自然素材を使った居室にする。

・座敷を板張りにして自分の居場所にし、物置になっている床の間を本来の床の間として使えるようにする。 ・座敷での寝起きを隣の物置状態の部屋を座敷と一体の部屋にし、畳敷の小上がりを設けて寝起きをこちらで出来るようにする。 ・収納は湿気の多い角部屋を改善して、散在しているモノをここに集める。

といったところから始めることにします。


2019/10/4,5,6 ケミカル加工した材を剥がす 先ず、樹脂でコーティングされたピカピカの無垢のフローリングを剥がします。 剥がした材は樹脂付きなので燃やすことが出来ず廃棄することになります。


小上がりをつくる 剥がしたフローリングの下は、元畳敷の板があり、それを残しその上に、小上がりをつくります。


壁に杉の羽目板を張る 角部屋(納戸)とも一体になるようにする。湿気の多いこの納戸の漆喰塗り壁に杉板(羽目板)を張り、杉板に湿度調節してもらうことにする。


納戸の天井を剥がす 呼吸の出来ない建材を剥がし、呼吸の出来る材(建設当初の自然素材)を活かすことにする。


部屋を燻す 七輪で炭火を起こし、ヨモギの煙で部屋を燻します。


カビ対策 夏は通気が良いように開放出来るようにする。冬は自然素材(杉と和紙)で建具をつくり、仕切れるようにする。

2019/10/11,12,13

かつての民家は地域の寄り合い、冠婚葬祭は自宅で行われていた。そのために座敷は開放出来るようになっている。今日の暮らしではこのような使い方をする必要になくなってきている。 この座敷を自分の居場所に出来るようにする。座敷の畳の下に囲炉裏があり、これは残すことにする。

手前の部屋はそのままにして、奥の座敷は畳を上げ、無垢の杉板(30×190×4000)に張り替える。


使えそうな建具を納屋の2階から「見立て」て、仮置きしてみる。 今回はここまで。 次回は建具の建付け調整と建具づくり。

メモ 古民家は、暮らし方とともに進化する。

古民家の座敷は基本的客人「ハレの間」用につくられています。それを日常使いが出来るような「ケの間」になるように、座敷、小上がり、納戸が一体として暮らせるように、この古民家も進化します。

2019/12/27,28 きょうまでの宿題の成果です。

漆喰塗り


伝統的な本床の畳が入る。 小上がりのある部屋。部屋の広さは6帖、小上がりを4帖分にし、そこに畳3帖と畳の両側に縦半畳分の板張りにしています。


今回はこの宿題のつづきです。 格子戸の建付け 宿題で出来ていた格子戸を建付け調整して設置しました。鴨居が曲っていて調整に難儀しました。


座敷の床の間の改修 先ず漆喰の塗り替えの下地処理です。


座敷から小上がり

襖は障子に取替えます。

小上がりから納戸への格子戸

2020/01/09,10

アルモンデの暮らし・炭焼き 炭は煮炊きの燃料に、

炭焼き



2020/01/28,29 暮らしを調える 昨年の暮れから始めた作業の続きです。 床の間の漆喰塗り、納戸の床の張替え、外壁の焼杉板張り等々。

2020/06/03,04 暮らしを調える。

障子に和紙。格子戸にも和紙。無垢の杉板。壁は漆喰塗り。畳は稲わら床にイ草。

全て、自然の素材で設えました。 久々にお邪魔しましたが、凛とした空気感は、自然の素材によるところでしょうか。


つづく

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