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古民家再生物語・奥八女笠原の家

執筆者の写真: Osamu OkamuraOsamu Okamura

2019/05/05 笠原のルパさんの古民家の再生現場に時々来てた森さんからメッセをもらう。笠原で古民家をもらったので相談に乗ってほしいとのこと。 11,12日に同じ八女の上陽町で再生中の現場に行く予定でしたが、ケガをして作業が出来ないので延期したいというメッセもらう。 なので、11日に森さんの古民家を見せてもらうことにする。

2019/05/11 現場に着くと知った顔ぶれ、ばかり。早速、現場を見せてもらう。

この納屋は、壊すというので、この伝統的な茅葺の屋根は残すべきだと提案する。それにしてもかなり酷い状態です。

先ずは、この古民家をいぶすことから始めることを提案する。その際、この地は茶の産地で今は収穫の最盛期。このお茶の作業から出る茶っ葉を使っていぶすことに。

2019/05/11 早速、いぶされる。

メモ この古民家での作業は、 ・平屋の茅葺の家に2階を増築し瓦葺きに変更されていて、その時、一階の構造体をそのままでの増築された。それを補うための補強をする。

・どのような使い方、暮らし方をするかを決め、補強を兼ねながら再生する。

・古民家はその土地で生まれ、その土地で育ち、そしていづれその土地に帰る。今の家は、どこかでつくられたものが、突然その土地に現れ、そして何れゴミとして処分される。ここで生まれたこの古民家をここで育てる。

・自然素材を使って、手づくりで再生する。

・この家で採れた解体材を再び活かす。

2019/06/03 きょうから、本格的に始まった、この古民家の再生。 先ずは土間部分から。 ・天井を落とす(撤去する)。足元の良いとき(床がある状態)に天井を剥がす。 ・壁、仕切り壁を撤去する。 ・そして、台所の床を剥がす。 出来るだけ分散しての作業にする。固まって作業するとケガのもとになる。今回のように10人もの参加者でするときは特に気をつかう。作業は分散して、作業の流れをつくる。 大勢での作業のときは、解体する→片付け、掃除をする→釘を抜く、といった流れをつくり同時進行にする。

剥がせば古民家。 天井を剥がせば、カマドの煙で燻された黒々とした大きな梁は現れる。

以前の改装で傷だらけの梁 梁を抜くため?に、新しい材での補強?の梁 さてどうするこの梁の補強。

解体材を活かせる木材にする。 解体した材を処分すのではなく、活かせる木材に再生産する。

2019/06/10

土間の下地づくり 前回の宿題にしていたコンクリートの床を斫る作業進んでました。

拳の半分位の大きさに砕くようにお願いしていたので大変だったと思いましたが良く頑張ってくれました。きょうは斫ったものを平にならすことにし、土間の下地づくりほぼ完了です。

床板張りの改修 床の根太が傷んで危険な状態なので、一度床板を外し、根太を入替ることにする。 床板は厚さ18mmでしっかりしているので再利用できるように丁寧に外すことにしました。 剥がしてみて分かったのは、 根太を支えている根太受けが外れていたこと、 と、 家の裏の水路から床下に流れ込んでいる痕跡がみられたこと。

これらの解決策は 床の根太受けを補強する。 床下への流水はブロックを積んで対処することに。 これらの作業は、次回までの宿題にしました。

2019/06/27~30

土壁の補修と砂漆喰塗り 土壁の傷んだところは、土と藁で練った土団子を押し付けて補修。 砂漆喰塗りにしたのは、中塗りをも兼ねての厚塗りのためです。

三和土(たたき)の土間づくり 粘土質の土、石灰、にがり(塩化マグネシウム)を混ぜて、ひたすら叩き締める。

土間のある暮らし 自然素材のなかで暮らす。過度な便利で快適な暮らしが健康的な暮らしとは限らない。自然の仕組みで出来ている身体は自然の素材でつくられたなかで暮らすのが最も細胞が喜ぶ。

壁を撤去する。 天井を剥がす。 床を剥がす。 モルタルを斫る。 三和土(たたき)で、土間をつくる。

床板張り 奥の部屋に張ってあった床板を剥がし、厚みの同じもの(厚18mm)を手前のリビング(茶の間)の床に再利用です。

古民家の再生にはマンパワーが欠かせない。 技でつくるというより、気持ちでつくる。各々のモノづくりのDNAを呼び覚ましてつくる。

奥八女笠原 古民家再生物語 土壁と土間のある家づくり体験 vol.2

古民家再生イベント第2弾 7月22日~24日 開催されます。

お茶の里笠原(facebookページ)

(つづく)

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