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執筆者の写真Osamu Okamura

古民家再生物語・八女黒木の家(その8)


2019/02/08,09,10 補強する・柱を元に戻す 以前の改装で2階を支えていた柱を抜いて梁で受けるというこころもとない状態なので、柱を入れ直すことにする。切り取られた柱を蔵の中からルパさんが見つけ出して来たので、元の鞘に戻すことにする。ただ支えるだけでなく揺れにも対応出来るように柱と梁を組むことにする。 この柱を見ると4方に壁があった痕跡があり強固に固めていた柱であることがわかる。それがひとの都合で部屋の確保のために、いとも簡単に撤去してしまう考えが恐ろしい。自然の営みの怖さを知った上での改築であってほしいものです。

補強する・屋根を支える角柱 角の貧弱な柱を撤去して補強し直す 柱を撤去した状態(左)と、柱を入れ直した状態(右)貫を入れて土壁にします。

玄関の建具を取り替える アルミの玄関サッシを撤去して、木製のガラス戸に入れ替える。撤去した玄関サッシは近くのひとが欲しいというのでそちらに。このガラス戸は近くのゲストハウスから頂いたもの。地域で融通しあうのも古民家再生に必要なことです。

メモ 補修・補強をする どこを補修したか、どこを補強したか分からないように、補修、補強をする。 再生する方法はいろんなやり方があります。改装しましたよとわかるような方法もあります。が、私は古民家としての経年の良さを活かしたいと思っています。古民家が建てられた当初のエネルギーをどう活かすかということだと思います。 古民家を、暮らしに合わせて、伝統の構法や技、自然との係わり方をも尊重しながら、補修、補強をする。

2019/03/15,16,17

建具の取替え

裏の出入口の建具の、引き違いのアルミサッシから木製のガラス戸へ

ルパさんの拘りで・・・・・・。

ネイル!、キライ!。

ネイル!、ツカワナイデ!、ツクリタイ!。

要するに、伝統的な造作、納まりでつくりたいということに・・・・。しかも、寸法の不揃いな古材を使って・・・・。

建具に合わせて、鴨居、敷居、柱を取付ける。残っている部分は壁にします。

風呂場づくり

浴室といった部屋ではなく、既存の壁を撤去して、土間の一画に雨戸で仕切ったような風呂場をイメージするルパさん。

風呂場の内部 雨戸を横に2枚組んで囲っただけの風呂場 見上げると古民家の梁組みの景色が・・・・・。見れる。

将来、檜風呂にしたいというルパさん。

2019/03/30,31

風呂場づくり 前回のつづきです。 ラスボード下地の壁を、土壁にしたいとルパさんが云うので、壁の補強も兼ねて、柱と貫でつくる伝統的な構法でつくることにしました。 外壁の波トタンを剥がし、内壁のラスボードを剥がし、壁の補強に柱と貫を入れます。本来この壁は、伝統的な貫構法でつくられた壁があったと思われる貫を切断の跡が両側の柱にあります。なのでこの壁は再び本来の姿に再生することになります。

この後の作業はDIYで、竹小舞を編んで、荒壁を塗ることになります。

トイレの改修 簡易水洗便器に取替える。 便器の取替えに伴い、床のタイルを剥がし、無垢板のフローリング張りにする。無垢のフローリングの板はルパさんがどこからか見つけて来たものを使うことに。 壁はルパさんがDIYで無垢の板張りにします。

つづく

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