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執筆者の写真Osamu Okamura

古民家再生物語・八女黒木の家(その5)


2018/05/11~13 今回も、前回に引き続き土壁塗りです。 道路側の外壁の改修 台所の出窓を撤去し、波トタンの外壁を剥がし、土壁にする作業です。

出窓と波トタンの外壁の撤去から、土壁への改修

2018/06/03~04 土塗り壁のつづきです。

キッチン横の壁の改修です。 壁を撤去する前は外部は小波のトタン張り、内側はスレート板張りでした。(ここはかつて風呂があったところのようです)これらの壁を全て撤去して、土壁と窓を設けることにしました。

ルパさんの作業場(調理場)のカウンターづくり メモ このカウンターは、構造補強を兼ねています。石場建ての家では、根がらみといって柱脚(柱と柱)をつなぐ部材が必要です。古民家の構造を理解していないとこの大切な部材を撤去してしまいがちです。 この古民家も根がらみが撤去されていました。柱脚の補強を兼ねてカウンターを設けることにしました。

メモ この古民家の再生は、構造的な補強が中心に行っています。築140年のこの古民家は何度も、何度も、改築を繰り返して今日に至っています。構造的に大切な部分までも撤去されています。これらを補強しつつの再生です。 この古民家を自然素材でのスッピン(素のカタチ)の古民家に再生すること。その後の化粧はここで暮らすお二人に任せることにします。

2018/06/30~07/01 今回の作業 西側の納屋との間の壁の改修です。

補強を兼ねて改修する 1)外部の波トタンを剥がし、内側のラスボード下地の漆喰塗りも剥がします。 2)下地の胴縁も撤去します。 3)柱と貫を入れて補強します。元の姿に戻します。 4)竹小舞を編みます。 5)横の割り竹も編み完成です。竹小舞の上部はあかり取りの窓を設けます。

この家は、本来、柱に貫を通した貫構法で、建てられています。その貫を全て外して作業性を優先した安易なことをしていて、安全性は二の次で改造されていて、これを、本来の貫構法に改修します。 暮らしながらの、DIYでの、伝統的構法に戻しながらの、自然素材に戻しながらの、再生です。

(つづく)

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