空き家再生プロジェクト 空き家をつくらない提案・活動です。 大家(家主)さんがDIYで再生する「昭和な家」。 家賃に見合う費用(資金)で大家さんがDIYにて再生するプロジェクトです。
2017/09/03 先ずは診断から。 築4、50年の貸家。 この家はしっかりした職人さんが建てたようで、構造的な傷みは少ない。 平屋の良さもあると思います。床高があるのも傷みが少ない要因かも知れません。 室内(廊下、DK)の床が、工業製品の建材(フローリング風合板)でブヨブヨするところがあちこちにあります。この年代に建てられた家の多くに見られる現象です。 ただ、水回りの間取り(使い勝手)が芳しくない。洗面脱衣室、洗濯場がない。 これらを確保するには台所を移動、縮小するしかない。業者さんに見積もりをつくってもらうと数百万円の見積もりが出てきました。水回りをつくり直すには費用がかかり過ぎます。水回りをつくり直さないと貸せる状態にはならない。 これらを解消しないと空き家として残ってしまいます。先代が建てた貸家を放置することは忍びないし、あまりにも、もったいない。 そこで、大家さん自らDIYで再生してもらうことにしました。 DIYで再生することによって、今後の修理などは自分で出来き、コストを抑えられます。 (1)塗装 綿壁、煤けた天井を、木部を残して、水性塗料で塗ります。塗装仕上げにしておくと次回もDIY(コスト削減)で補修出来ます。
(2)風呂の改修 洗面、脱衣、洗濯室を設けるための改修です。計画当初、ユニットバスに替える案もありましたが、コストを考えて止めました。 壁、天井のカビを撤去し、タイルの目地の補修をします。 今回は建具の位置を変える大変な作業になりますが、次回からは、簡単な補修だけになります。
風呂のタイルの掃除と補修
(3)床板張り 4帖半の畳敷きを止め、板張りに変更します。次回からはDIYでの塗装の補修だけになります。床板は塗装してから張ります。
(4)キッチン、洗面、脱衣、洗濯室を設ける 既存流し台を移動し、台所を間仕切り、洗面、脱衣、洗濯場をつくります。 この作業も今回のみ、次回からはDIYでの塗装で済むようにします。
(5)外部の改修 水洗いして、下地処理して、再塗装します。
(6)テラスをつくる
物干し場を改修してウッドデッキを設ける。
(7)物干し場(テラス)の屋根の改修
(8)窓に格子を設ける 風呂の窓に格子を取付けます。 格子を取付けて使用しない時には、換気のために窓を開放できるようにします。留守の時でも開放できるようにします。
2017/11/10 内部は完成間近です。
2017/12 外壁の塗装 雨の日や、寒波に悩まされ、思うような日程で作業が進みません。 外壁が濡れていると塗れない、気温が低い(5度以下)と塗れない、等々、外の作業は天候に左右されることが多いのです。それでも、皆さんよく頑張ってくれました。
2018/01/16 雨戸の戸袋の改修
戸袋の中が薄いベニヤが張ってあって、そのベニヤがボロボロに剥がれていて、これを改修する作業です。 1)戸袋の表面に貼ってある鉄板を丁寧に剥がします。
2)ボロボロになったベニヤを撤去します。 3)剥がすと土壁が現れました。
4)木部部分に木部保護塗料(キシラデコール)を塗ります。 5)剥がしたベニヤのところに、ケイカル板5.5mmを張ります。 6)戸袋のトタン板を張り戻す前に下地の胴縁を太いシッカリしたものに替えます。 7)最初に剥がした鉄板(トタン板)を張り戻します。
2018/01/21 雨樋の改修 1)雨樋(軒樋)を外します。 2)外した軒樋を水洗いし、よく乾かして、塗装します。 3)樋受け金物は錆びてボロボロ、全部新しいものに取り替えます。
(つづく) メモ
貸家を大家さん自ら再生する物語です。
貸すひとにも、借りる人にも、負担がかからない、貸家再生です。
この「昭和な家」は、平屋の木造。土壁で出来ています。再生に当たり、出来る限り自然の素材で再生しています。
内装の床板も天然素材の杉板を使っています。塗装も自然塗装です。
外部は耐久性が必要なので化学塗料ですが環境負荷の少ない塗料を使っています。
空き家再生プロジェクト(ブログ:市井の山居「楽庵」にて)より
古民家Dr.ムラのにわか大工塾 (facebook) 2018/03/13 家は住む人によって進化しつづけます。大切に住んで頂ければ、大家さんと共にこの家に携わったものとして嬉しい限りです。 松葉ビレッジの松葉ハウス4号 福岡県久留米市合川 ここに住みたい方、募集中です。 スペースRデザインさんのホームページ