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執筆者の写真Osamu Okamura

古民家再生物語・熊本菊鹿の古民家(仮称)蕎麦処「はな」の客席づくり



6月の作業 2022/06/03,04,05 今回の作業は、蕎麦屋の客席づくりです。


作業1日目


床板を嵩上げする

上がり框がシロアリによって傷んでいるのを何とかすることにしました。 傷んだ部分の框を半分カットして2帖ほど土間を広げる方向で作業を始めました。


板張りの床を敷居の高さまで上げるため、一度全ての板を剥がし根太でかさ上げすることにしました。


床板は約18mm前後なので、嵩上げの根太は45角を使います。


作業2日目


解体現場で古材を貰う

棟書きに明治45年3月上棟とありました。このまま放置して帰るのは偲びがたいので、その大梁も貰うことにしました。再利用するあてがないのに・・・・。


客席を土間にする

色々思案した結果、客席を土間にすることに変更しました。


床を一部つくり直し、どの部屋(特に座敷)にも通らずにトイレに行けるようにし、 そこに上がる階段をつくることにしたのですが・・・・・。


作業3日目。 丸太を太鼓引きにチョウナ掛けの大引きは見せることにしました。湾曲している大引きですがそれも活かすことにしました。 当初階段を設けてと思ったのですが、やはり式台を設けて上がれるようにしました。 式台の上がり框は昨日解体現場から貰ってきた古材を再利用しています。


7月の作業 2022/07/16,17.18

前回の式台のつづきです。 タタミ下の板を再利用しての板張りです。仕上げは松煙を調合した柿渋塗りです。


この式台、大引きを再利用したので曲面していてそれを活かしたので板張り作業が難儀しました。 柔らかい曲面になっていて気に入っています。


メモ 全て人の都合に合わすのではなく、自然の木の曲がりに合わすことも必要な気がします。 在るものをあるがままに活かす、大らかさは古民家の再生から学ぶことが多々あります。


土間の整地とレンガ張り 整地はほゞ1日掛かりました。 2日目からはレンガ張りです。


整地した土間にインスタントセメントと砂を半々にしたものをミキサーで空練りし、15mmの厚さに敷き、レンガを並べる前にジョウロウで水を撒き、ハンマーでレンガの高さを揃えながらレンガを敷き並べます。



作業3日目 目地詰め作業 柔らかく練ったインスタントセメントを敷き詰めたレンガの上に流し込むようにし、鏝で目地に詰め、レンガの上に残ったモルタルを鏝で取り除き、モルタルが乾かない内にスポンジで拭きとります。 モルタルが残るとレンガが汚く、あとで取り除くのが大変なので、丁寧にレンガ1個1個拭きとります。


目地詰めは少しづつ進めないと乾いてから取るのが大変なので、作業は次回までの宿題になりました。

煉瓦はアウトレットでB級品なのでかなり寸法が不揃いで苦労しましたが、味が有って良かったと思います。


レンガ:新燃岳の火山灰を混ぜ込んだレンガ(230×115×50)

目地:インスタントモルタル+砂(1:1)



8月の作業

2022/08/06,07 前回のつづきです。 今回は壁際、基礎石廻りなどの加工が必要な部分がメインです。一個一個寸法に合わせてカットして張るのでとても面倒な作業です。


店から住居への内玄関 ここもレンガ敷きにしました。


レンガは、規則正しいような、不規則なような、敷き方を意識的にしました。見ていても飽きないようなものにしてみました。


レンガ敷きは今回で完了です。



つづく

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